温暖化時計

2009年07月22日

遠くで聞こえる音が好きだ。

それが、どんなにわずかな音であったとしても。

ドシャブリの雨の中で、口笛を聞いた。
フルビタ森の中に、誰かがいる。
サビタ扉の奥で、煙と消えた無線音。
最後のセッションだった。

「返事はうまくできない。」と、彼はつぶやいた。
『少しもきれいじゃないけど』と、木霊が続いていた。
女神との約束を錆びつかせる前に、ぬかるみの轍を追いかけなければならなかった。
彼は、「あこがれの場所まで」、車を走らせるつもりだった。
「結構、うまくやっている。」
悪魔を唆すのは簡単だ。

口笛に似た鳴き声を聞いた夜、誰かが彼を監視していた。
精霊が棲む森に、サイキは迷い込んでいた。



Posted by グリーンワーク at 03:30│Comments(0)
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