保養キャンプ(9)

2012年08月20日

1.保養キャンプをとおしてたくさんのお母さんの声を聞きました。

(1)福島原子力災害発生時
① 東電関係者が逃げ出しているという情報が町に流れました。
  テレビでは、枝野大臣が「ただちに健康に被害がない。」と冷静な対応を求めました。
  どちらを信じていいのか混乱して、逃げられませんでした。
② 福島を逃げ出した人たちがガソリンスタンドで給油してもらえない。
  福島ナンバーの車は傷つけられ、帰れと言われているという情報が伝わって来ました。
  差別が怖くて逃げられなくなりました。
③ 一番つらかったことは、夫と自分の両親から、「自分たちは福島を離れられないから、
  若い人だけで逃げろ。」と言われたことです。
(2)内部被爆
① 郡山市から、内部被爆検査の通知が来ました。
  線量が高い地域から順番に検査の通知が来ます。
  家の中も外も線量は同じでした。
② 検査結果は、測定範囲外というだけで、数値を教えてくれません。
  自腹で¥15,000払って、市外の病院で検査してもらいました。
  子供は内部被爆していました。
③ 水素爆発当初、親子とも下痢がひどくなりました。
④ その後、子供の視力が低下しました。
  外部被ばくと思われます。
(3)除染
① 風向きの関係で、人口が多い中通りの福島市や郡山市の線量が高くなっています。
② 一般家庭の除染は、3年待ちです。
③ 除染した土は家の庭に埋めることになっています。
(4)補償
① 浜通りの避難区域では、1戸平均で¥6,000万が支払われています。
  避難先で仕事がないので、パチンコばかりしていると聞きます。
② 避難区域でない中通では、¥8万受け取っただけです。
(5)安全宣言
① 国が被爆の規制値を緩和し、それに基に郡山市では安全宣言を出しました。
② 福島県では、人口流出を食い止めるため、県外避難者の帰還を勧めています。
③ 保養キャンプの情報も、県が情報を止めています。
  客足の減った県内の観光地への保養を県が勧めています。
④ 安全宣言を受けて、もう安全だと思い込む市民も増えています。
(6)風評
① 結婚が破談になった人がいます。
② 福島の人としか結婚できない。と言われています。
  
  

2.お母さんの話を聞いて
自分とはあまりに違う環境にとまどいましたが、顔に出してはいけないと思いました。
子供たちは、放射能と大人の思惑の中で翻弄されています。
人の重みを背負って生きて行くことは出来ませんが、「悪いことばかりではない」ことを子供たちに教えてあげてください。



Posted by グリーンワーク at 05:16│Comments(0)
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