温暖化時計

2009年07月26日

「ここにやって来ると、誰でも、幸せを貯金したくなります。
そして、その貯金を誰が引き出しても、OKなのです。

ささやかだけど、幸せとは、穏やかな一日のことです。
穏やかな一日をひとり占めしようなんて、思う人は誰もいません。

あなたは、ラッキーですね。今日はいっぱい貯金ができますよ。」と、ガイドが笑顔で語り出した。

穏やかな一日を提供するエコツアーが人気を集めている。
そのツアーには、グルメも、スリルも、カジノも、観光スポットさえない。

「まず、知ることから、はじめましょう。」と、ガイドはガイダンスを始めた。
「そして、あなたに、出来ることがあったら、参加している自分を想像してみてください。」
「何かしたくなったら?」
「もっと知りたくなったら?」
「参加したくなったら?」と、ツーリストから質問が飛ぶ。
「急ぐことはありません。」
自称ラッキー(ガイド)は笑顔のままだ。

「先に進む前に、あなたにできることを想像してください。」
「わたしにできることが、こんなにあったの!」と、若い女性客がガイドブックを読みながら言った。
「あなたにできることを、お隣の方に伝えてください。」
ラッキーの笑顔が彼女に伝わり、彼女の笑顔が、隣の初老の紳士に伝わった。
幸せは伝染するらしい。

自分自身を見直すことから、エコツアーは始まっている。
精霊が棲む森に入る前の準備体操のようなものだ。



Posted by グリーンワーク at 15:53│Comments(0)
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