温暖化時計

2009年08月25日

「タンベはあるか?」と、制服の男が(日本人かを確かめるように)教授に言った。
「みんなになった。」

篠つく雨を受けながら、二人は寺院の外で、対峙していた。

「男を磨いたな。」
制服の男たちは、『男を磨いて、時代と生きる。』と言いながら、世間を欺いている。

二人は、和解しがたく、遠く離れた極にいた。
それでも、二人は距離を測ろうとして、制服の男は、あるように拳を見せかけ、教授はこぼれやすい刃を抜こうとしていた。

制服の男は、おめこみたいに目を細めて笑い、教授は大学に流れていた祈りに似た歌を口ずさんだ。

『我々は、偉大な時代に生きている。』と、右翼政党党首は、若者に語りかけた。
熱波と不況の時代に、情熱を持って若者に政治を語りかける人物は、右翼政党党首しかいなかった。
熱波という不況風が吹く中、職を失った下積み労働者達より、大学出のエリートや、インテリ達に、その職を狙われ出している労働階級の子弟達の支持を、右翼政党は取り付けていた。
『誇りを持っていいのだぞ。』と、党首は若者にエールを送った。

『ひとつの時代。ひとつの民族。ひとりの総統。」をスローガンに。



Posted by グリーンワーク at 21:49│Comments(0)
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